GMAT Math・Data Insightsの学習方法
ステップ0:学習の背景を理解する ― 基礎的な数学力の重要性
GMATのQuantitative Reasoning SectionとData Insights Sectionでは、「基礎的な数学力」が極めて重要です。以下に、各問題形式における基礎的な数学力の影響を整理します。
Quantitative Reasoning Section
・Problem Solving
最も直接的に数学力の影響を受けます。まずはこのセクションのスコア(パーセンタイル)最大化を目指しましょう。
Data Insights Section
・Data Sufficiency
直接的に数学力の影響を受けます。独自の形式や思考法に慣れる必要がありますが、根底にあるのは数学的センスです。DIの中で25%の配点を占めるため、まずこの分野から固めるのが効果的です。
・Graphs and Tables
数学的センスが問われる間接的な設問です。表やグラフの構造を理解し、項目間の関係を素早く推論する力が必要です。
・Multi-source Reasoning
複数タブから情報を抽出する設問形式です。長文読解力に加えて、情報を数学問題として処理するための基礎力が求められます。
・Two-Part Analysis
長文の中で2つの問いに答える形式で、各数学分野に基づく設問も多く含まれます。読解と計算のバランスがポイントです。
ステップ1:基礎的な数学力の構築
まずは「GMAT数学戦略ハンドブック2025」にしっかり取り組みましょう。
この教材には、7つの大分類と29の細分類があり、基礎的な数学力を体系的に構築できるよう設計されています。
公式や例題は極めて重要です。繰り返し読み込み、理解と定着を図りましょう。演習問題(Easy-Mediumレベル)に取り組む際は、初見での正解率にこだわらず、復習を重ねることで力が定着します。
※この段階では、Medium-Hardレベルの演習問題に無理に取り組む必要はありません。まずはEasy-Mediumレベルの演習問題で基礎力の定着を優先しましょう。
※本教材はProblem Solving形式のみで構成されています。
ステップ1.5:注意事項(動画講座の開始時期)
動画講座のご利用は、ステップ1終了後(ステップ2の前)がおすすめです。
理解を深める補助教材として、効果的に活用できます。
ステップ2:OG(Official Guide)の開始
GMAC公式問題集に取り組み、出題傾向や難易度に慣れましょう。
ステップ3:「戦略ハンドブック」各カテゴリーの演習(Medium〜Hard)
Medium-Hardレベルの演習に進むことで、応用力が身につきます。
各分野の論点理解を深め、特にスコア安定の鍵となる「Mediumレベル問題を正確かつ迅速に解く力」が養われます。
ステップ4:「Data Sufficiency数学分野別問題集」の活用
Data Sufficiency独特の形式に慣れると同時に、各数学分野の論点も深掘りできます。
本教材は難易度順に構成されているため、まずはMediumレベルまでを中心に進めましょう。
最初は丁寧に理解を優先し、慣れてきたら正確性を重視。
最終段階では、スピードと正確性の両立を目指します。
ステップ5:「Data Insights戦略ガイドブック」の活用
Graphs and Tables/Multi-source Reasoning/Two-Part Analysis に対応する教材です。
英文問題・日本語訳・日本語解説で構成されているため、最初は日本語問題から取り組み、形式に慣れましょう。
2周目では英文問題に挑戦し、これまでに培った数学力と読解スピードの融合を図ります。
ステップ5.5:注意事項(GMAT Prepの開始時期)
GMAT Prep(本試験形式の模試)はこのタイミングが最適です。
実力チェックと弱点把握に役立ちます。
ステップ6:「Focus K模試」の開始
本試験と同形式の模試(Problem Solvingのみ)が8セットあります。
直前期の実戦トレーニングや、時間配分の感覚を身につけるのに最適です。
「Focus K模試」は、『GMAT数学戦略ハンドブック2025』に収録された全問題(+α)をランダム化して構成されています。そのため、実戦形式で演習を重ねながら、ハンドブックの内容を総復習することも可能です。